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遊馬賢一先生インタビュー【石膏デッサンって??】

7月29日

絵を習うとき「基礎から習いたい」と思われる方も多いかと思います。

でも、
『なぜ基礎習得にデッサンをするのか?』
『なぜモチーフに石膏像を使うのか?』
とギモンに思ったことはありませんか?

そこで、8月17〜18日開講の、初心者にお勧めの講座「初めての石膏デッサン」を担当される遊馬賢一先生に、授業内容やデッサンについて色々インタビューしてみました!

初心者指導に経験豊富な遊馬賢一先生

見て感じ、捉えたものを表現することを繰り返すことで、表現がより深まっていきます。


以前行われた絵の具で石膏を描く授業の様子

──まずは「初めての石膏デッサン」の授業の流れを教えてください。
始めは木炭、鉛筆など、道具の使い方から。道具の扱い方一つで、表情もまったく変わりますので初めにしっかりとお伝えします。
次に「描き出し方」へ。石膏像のどこからどこまでを画面に入れると良いのか、構図の決め方、形の捉え方をアドバイスします。全体の形を描きながら次第に大きく「調子」を見ていきます。明暗と立体の造形を意識しましょう。不自然なところを修正しながら、画面に収めることが大切です。細かく描きたい気持ちは二日目まで我慢です。

──木炭や鉛筆はどのようなものが良いですか?
木炭は、伊研の黒い箱の3本入りが一番使い易く一般的です。
鉛筆はユニ(三菱)やトンボ、ステッドラー社などありますが大差はないので、あるものをお使いください。2H〜4Bまでの濃さを各1本ずつご用意ください。幅広い濃淡を描くことができます。


使用画材例※詳細は画材道具についてのページをご覧ください


使用画材例※詳細は画材道具についてのページをご覧ください

画材道具について

──初めに習うデッサンと言えば石膏像や幾何形体を描くイメージです。なぜ石膏を描くのでしょうか?
ギリシア・ローマ彫刻は「真善美」を追求しているため、人体彫刻の比率にも決まりがあります。デッサン用の石膏像は、そういったギリシャ彫刻を原型としたレプリカです。石膏像からは、理想的な人体の構造を学べますし、色彩の無い真っ白な造形は、明暗を観察しやすい。石膏は、絵画の基本となる《構造と明暗》を学ぶことに最適なモチーフです。

──と言っても、石膏像は複雑で難しいのではないですか?初心者の方は不安になるのでは?
構造を観察して形の見方や捉え方を、明暗を観察して濃淡の付け方を学びます。これは絵を描く上での基礎となるもので、初心者ほど大切です。形をどう捉え表現するかの基本を一度身につければ、どんな絵を描くときにも役立ちます。初心者に限らず、見て感じ、捉えたものを表現することを繰り返すことで、表現がより深まっていきます。石膏像に興味のある方、初めての方は是非ご参加ください。

──最後にメッセージを!
ちょっとしたきっかけで、ものの見方が変わることはよくあります。見方が変われば表現も変わります。思い込みで形を捉えることは錯覚のようなもので、良い形に修正していくことがそのヒトの力になります。壁に当たったり、何かに迷ったら、基本に帰ることが一番です。その基礎となるものを学ぶための講座です。


遊馬先生20歳のころの石膏デッサン


遊馬先生20歳のころの石膏デッサン


遊馬先生20歳のころの石膏デッサン

──遊馬先生、ありがとうございました!

講  師:遊馬 賢一(日本の自然を描く展、第一次審査委員)
受 講 料:12,000円(税込)
定  員:20名
場  所:上野の森アートスクール (上野の森美術館別館3F)
持参用具:木炭デッサン→木炭、ガーゼ、練り消しゴム、木炭紙
     鉛筆デッサン→2H〜4B程度の鉛筆、練り消しゴム、
     画用紙(木炭紙大)、カッター※木炭紙、画用紙の販売あり
抽 選 日:8/2(金)※当スクールを初めて受講の方を優先!(先着順)