上野の森美術館

アートスクール

助手ブログ

今井先生にインタビュー【あなたの新境地を見つけよう!発色と絵肌の体験講座】

8月14日

夏季特別講座にて「ステイニングとインパスト」という講座を開講します。

ステイニングとは「にじみ」
インパストとは「厚塗り」のことです。

ご担当は今井陽子先生です。

今井陽子先生

この講座でどのようなことが学べるのか、今井陽子先生に伺ってみました。

あなたの新境地となる発色と絵肌の体験講座

──8月23日〜24日の「ステイニングとインパスト(にじみと厚塗り)」は、どのような講座ですか。
ステイニングとは、にじみのことで、アメリカの女流画家「ヘレン・フランケンサーラー」が生み出した手法です。本講座はそのエッセンスを取り入れた講座です。インパストは厚塗りのことです。

初めにステイニング(にじませる手法)の説明を行います。
1日目は、にじみを思う存分楽しみ、2日目にはそれが乾いてますので、薄塗り〜厚塗りで加筆します。絵の具の幅広い表情を体験していきます。
マグカップや果物、というような簡単なモチーフを用意しますが、絵の具の表情に満足された場合は具体的なものを描かなくても良いです。一方、用意したモチーフ以外に描きたいものがある人は、資料やエスキースなど持ってきて描きましょう。…ステイニング、インパストという手法をもとに、それぞれが好きな絵画制作へと進められたらと思っています!

絵の具のにじみの様子

──ステイニング、インパストには特殊な画材が必要でしょうか。。
特殊なものは必要ありません。絵の具はアキーラ、アクリル、アクリルガッシュのいずれかをご用意ください。
支持体は、にじみを作りたいので、こちらで綿キャンバスのロールを用意します。それを下処理してから木枠に張り込んでいきます。これは普段の制作ではやらない方もいると思います。ステイニングでは、キャンバスを霧吹きなどを使って水で濡らしてから絵の具をのせていきます。
インパストの際には、ペインティングナイフやスキージーを使って塗り重ねますが、100均にあるゴムベラでも大丈夫です。

アクリル絵の具は、透明色が多く仕上がりは光沢〜半光沢です。
アクリルガッシュは不透明、仕上がりはマット、この中で一番、水との親和性が高くにじみ易い絵の具。
アキーラは㈱クサカベさんから出ている、色々な素材に(紙やキャンバスの他、ガラス、木材、金属、石などに直接)描くことができる絵の具。水溶性でアクリルと似た性質がありますが発色がとても良い。仕上がりはマット。

画材一例

初心者の方ではアクリルガッシュがこの中では安価なので良いかも知れません。

──本講座のポイントは?
本講座は、水の力を借りる、偶然性を楽しむことが最大のポイントです。
絵は、画面全体を見られる力が必要になるのですが、描き始めると細かい「部分」だけを見て描いてしまい、部分描写の寄せ集めになってしまう方が多いようです。「にじませる」という偶然性を生かした描き出しは、遊び心やイメージの広がりが感じられると共に、画面全体を大きく自分のものとして捉え易くなります。部分描写で絵が堅くなりやすい方には新境地となる、発色と絵肌の体験講座です。


ステイニングの進め方

──最後に一言メッセージをどうぞ!
私は普段からにじみ止めをしていない紙や布を使って制作しています。自然の力(水のしわざ)が働いて、自分がこうしようと考えて描くことが色々な意味で裏切られ、にじみや色の混ざり、マチエールなど意図しない事が起こることにワクワクします。(アキーラやアクリル、アクリルガッシュは)水彩絵の具と違い、乾いた後はまた描き重ねたり、にじませたりできるのも大きな魅力です。是非一緒に、絵の具の動きを楽しみながら絵を描きましょう!

今井先生の作品部分、にじみの様子


今井先生の作品部分、にじみの中に、具体的な加筆を


今井先生の作品部分、にじみの上に、厚塗り

──今井先生、ありがとうございました!

先生は、ご自身のホームページにて作品を公開しております。ご参考にご覧ください。今井陽子先生ホームページ

講座の詳細、お申込みはこちらから
夏季特別講座2019
ステイニングとインパスト(にじみと厚塗り)【夜間】
日程:8月23日(金)〜24日(土)18:30〜21:00
講師:今井 陽子
定員:20名
受講料 7,200円
現在先着順で受付中です。