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【ある日の授業風景】構図から考える鉛筆デッサン〜大川心平先生(3/25春季特別講座)

4月24日

3月25日(水)の春季特別講座では大川心平先生による「構図から考える鉛筆デッサン」を開講いたしました。

大川心平先生

大川先生は、2020年3月からアートスクールの特別講座を中心に講座を担当されることになりました、新任講師です。

この講座は対象の捉え方だけでなく、描き始める前の構図を学ぶことで絵画的なデッサンを目指すという授業内容でした。以下に、授業の様子をお伝えいたします。

※常に教室内の換気を行い、授業前後には備品の消毒を徹底し、講座を開催しました。現在、アートスクールでは全ての講座を休講しています。

構図とは作品の意図を明確にして伝える手段

モチーフは、トマト1個、くるみ1個、A4コピー用紙1枚でした。

モチーフ

はじめに、先生からレクチャーがありました。

構図とは、作品の意図を明確にし、観ている人に自分の考えを伝えることです。日常の空間(三次元)を平面(二次元)に置き換えるため、画面上では三次元とは異なった二次元の力関係が働くと考えています。ただ基本的にはそれぞれが感じる心地良い均衡感からモチーフの配置を決定すれば良く、そこからいくつかのポイントを見直すことで、さらにバランスのとれた構成を目指します。

そのポイントとは

①対比(粗密・明暗・配役)
②構図の型(△型・T型・L型など)
③視点の工夫(リズム・見立て・余白・距離)


先生は作例を挙げ、1枚づつ丁寧に説明されました。

大川先生「まずはエスキースを何枚も描きましょう」

モチーフはそのまま配置するだけにとどまらず、トマトを切ったり、クルミを割ったり、紙を破いたりと、加工して表現の幅を広げます。

タブロー(本画)に入る前に、先生の実演もありました。

モチーフは加工して


描き出しの様子

モチーフを中央に寄せた型にし、視点の工夫は「見立て」にされたそうです。

この後、くるみなどのゴツゴツした様子、トマトの種の潤った様子の描き方も実演していただきました。構図の考え方だけでなく、道具の扱い方の理解も深まりました。



先生は生徒さんの席に回る時間を長く取り、一人一人のレベルに合ったアドバイスをされていました。

最後に、作品を並べて簡単な講評をしました。

大川先生「構図は普段の実生活が生かされるもの。というのは、モチーフとの関係性は生まれ育った環境などにより、みんなそれぞれあるはずだからです。それが作品の個性に繋がるのだと思います。」

いかがでしたでしょうか。
ゴールデンウィークにも大川先生のデッサン講座を予定しておりましたが休講とさせていただきました。
大川先生の次回講座は夏季に開講予定です。

お楽しみに!