上野の森美術館

有栖川宮・高松宮 ゆかりの名品 2013年5月21日(火) → 7月14日(日)

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ギャラリートーク<その3>

2013年6月19日

今回のトークは、田中潤さん(学習院大学助教)による、「有栖川宮・高松宮と宮廷文化ー伝来の装束と家職をめぐってー」でした。(6月14日(金)に開催)
今回は、特に有栖川御流と装束についてを中心にお話しいただきました。

有栖川宮家は、書道と和歌を家学とし天皇に指導する宮家として継承されていました。
その優美な書体が特徴の有栖川御流を最も極められたのが幟仁(たかひと)親王と言われ、
本展の注目の展示である「五箇条御誓文の原本控」は、慶応4年(1868)年に同親王により
作成されました。

つづいて装束についても非常にわかりやすくお話くださいました。
妃殿下が婚礼の時にお召しになった《五衣 唐衣 裳》は俗に「十二単」と言われるものです。
全て着ると35kgほどの重さで、実際に人に着せるのには30分ほどかかります。
反対に脱ぐのは簡単。帯を解けばズボッと抜けます。
ここからは派生した言葉が「も(裳)ぬけの殻」という言葉だそうです。

今回も沢山の方のご参加、ありがとうございました。
次回、6月21日は学芸員によるトークです。

*装束の展示は前期で終了しました。