上野の森美術館

有栖川宮・高松宮 ゆかりの名品 2013年5月21日(火) → 7月14日(日)

≪ トップへ戻る

展覧会まえ<その2>

2013年6月13日

今回はひな飾りの展示について。
これは高松宮妃喜久子殿下がお嫁入り道具のひとつとしてお持ちになった大きなひな飾りです。
喜久子妃殿下は第十五代将軍徳川慶喜の孫にあたります。この婚儀にあたって準備された
調度品やおひな様の道具類にも、全てに徳川家の葵の紋が付けられています。

さて、展示は以前の写真を見ながら、再現するようにひとつずつ並べていきます。


ひな人形と道具は江戸時代の伝統を伝えるものとして1点1点、巧妙な作りで驚くばかりです。
日常使いの着物や鏡も揃い、お茶の道具はお茶碗のなかに茶筅や茶巾まで入る完璧なつくり。


囲碁や将棋の駒もすべてあります。
お囃子の火炎太鼓も心躍る可愛いつくりです。


様々な調度品が黒漆に葵紋金蒔絵で揃えられています。
もう、これは実際に見ていただかないと!
そして最後にバランスをみて、明るさを計って、完成です。

お〜っ、寒いっ

2013年6月13日

山崎朝雲(1867-1954)の「おゝ寒む」をご紹介します。
日本美術協会第二代総裁・有栖川宮威仁親王が明治天皇から拝領した木彫で、
現在、國學院大學の所蔵作品です。高さが70センチほどで、子どもがモチーフです。
今回もイラストでご紹介。
画:村山之都

朝雲は、高村光雲の弟子で旧来の仏像彫刻にはなかった西洋的な写実性を求めた彫刻家です。
表面は木彫り特有の削りのあともあれば、なめらかな服のひだのリアルさもあり、なるほど、
動きもあってブルッとくるような寒さを感じる作品です。
まるで「早くシャツ来なさい、風邪ひきますよ!」とお母さんに言われていそうです。

思わず頬をゆるませてしまう作品です。

222点

2013年6月13日

この展覧会、実は「2」がキーワードです。

なぜなら、今回の展示は有栖川宮と高松宮の二つの宮家のゆかりの品々を展示していて、
小さな工芸品から大きな書画まで、222点もの作品をご覧いただけるからです。
そして、展示替えを行うので二度来ていただければ、2倍楽しんでいただける
展覧会なのです。

展示のなかには高松宮殿下・同喜久子妃のお二人のお写真もあります。
そうです、2ショットです。写真はここではご紹介できませんがこんな感じ。
画:村山之都

金婚式を迎えたお二人を撮影したのは、写真家篠山紀信さん。
晴れやかなお顔が印象的なお写真です。